資源循環社会を目指して
イズミでは1997年から行政や市民団体と協力しながらお買物袋持参運動に取り組んできました。2020年7月からは全店でレジ袋の無料配布を終了し、バイオマス原料を25%配合したレジ袋を有料で配布しています。さらに、2024年10月からは衣料品・住まい暮らしの品売場(一部の売場を除く)において、提供するレジ袋の素材をプラスチック製から紙製に変更しました。
バイオマスを使用したレジ袋
紙製レジ袋
レジ袋持参率推移
| 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 |
| 83.6% | 83.4% | 83.6% |
2022年4月より「プラスチック資源循環促進法」の施行に合わせて、プラスチック素材から環境に配慮した木製・紙製に変更したスプーン、ストローを導入し、お客さまにご提供しています。また、成長の早い竹を使用した割り箸の包装材もプラスチック製から紙製に変更しました。
木製・紙製に変更されたカトラリー
ゆめタウン、ゆめマートの食品売場ではエコマーク認証がついた再生トレーの使用を拡大しています。この再生トレーは、店頭で回収された使用済みの食品トレーをお取引先様で再製品化したもので、原油から新しく作ったトレーに比べると、CO2の排出量を約2/3に抑えることができます。
再生トレー使用を案内する販促物
再生トレー導入により削減されたCO2排出量
| 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 |
| 2,650t-CO2 | 2,695t-CO2 | 2,783t-CO2 |
当社は、2050年までの目指す姿を「youme MIRAI Action」として数値目標を定め、取り組み事項を決定しました。その中で、食品ロス発生量を2013年度と比較して2030年までに50%削減、2050年までに80%削減することを目標としています。
食品を販売する小売業として、食品ロス問題を重要課題と認識し、店舗から発生する食品ロスを削減する活動を行っています。
食品ロス削減を効果的に進めるためには、まず発生を抑制することが重要です。当社では需要予測型発注機の導入による発注精度の向上、ロスの「見える化」による従業員の意識付け、賞味・消費期限のせまった商品からお買い求めいただく「てまえどり」の推進、お客さまのライフスタイルに合わせた買いやすいサイズや容量の商品の提供、賞味期限の見直しなどを行っています。
需要予測型発注機で適正在庫を確保
「てまえどり」を呼びかける販促物
少量パックの商品と販促物
| 範囲 | 単位 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | |
| 食品廃棄物発生原単位 | 単体 | kg/百万円 | 48.48975 | 49.30062 | 48.49457 | 45.34458 |
| リサイクル率 | 単体 | % | 41.6 | 40.8 | 43.1 | 57.3 |
※2024年度より食品リサイクル法に基づく定期報告制度の算定方法による値を用いています。
魚のあらや野菜くず、廃油などの食品廃棄物は、資源として有効活用するため、徹底して分別管理を行っています。廃油は大半が飼料となり、廃油以外の食品廃棄物は専門業者で肥料に生まれ変わっています。
また、カットフルーツなどの商品の製造過程で出る生ごみなどの食品廃棄物を一部の店舗でリサイクルし、肥料化をしています。
店舗で発生した食品廃棄物を分別する様子
当社では、販売した商品の空容器などを回収し、再資源化を図っています。お客さまやお取引先様と協力し、店舗で食品トレー、アルミ缶、ペットボトル、牛乳パック、段ボールなどの資源回収に取り組んでいます。
ゆめタウン・ゆめマートでは、これまでのリサイクルボックスでの資源回収に加え、2022年からペットボトル・アルミ缶自動回収機を設置しています。店頭で回収機に投入されたペットボトルは、一度に大量に運べるよう回収機の中で自動的に減容された後、トラックの戻り便を利用して当社物流センターを経由し、リサイクルメーカーへ輸送されます。リサイクルメーカーでは回収したペットボトルを再びペットボトルに再生し、再び市場で使用されます。
店舗に設置された自動回収機
自動回収機で減容されたペットボトル
| 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |
| 回収本数(本) | 44万 | 861万 | 1,823万 |
| 設置店舗数 | 5店舗 | 30店舗 | 41店舗 |
食品を販売する小売業として、食品ロス問題を重要課題と認識し、店舗で発生する食品ロスを削減する活動を行っています。さらに、ご家庭での食品ロス削減に向けた活動として、2021年からフードドライブを実施しています。フードドライブとは、店頭にフードドライブ用の回収ボックスを設置し、お客さまからご家庭で未利用の食品を持ち寄っていただく活動です。ゆめタウン・ゆめマートは集まった食品を取りまとめて地域のフードバンクなど食品を必要とされる団体に寄贈しています。2024年度は、5万1千点、25万kgの食品を寄贈しました。
フードドライブは2025年から全店で常設実施しており、営業時間中いつでも未利用の食品をお持ちいただくことができます。食品ロスという社会課題に多くの方が触れる機会をつくることでお客さまとともに社会課題の解決に貢献していきます。
フードドライブ実施店舗数と寄贈先団体数
| 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |
| 実施店舗数 | 38店舗 | 48店舗 | 69店舗 | 73店舗 |
| 寄贈先団体数 | 13か所 | 19か所 | 28か所 | 31か所 |
ファッション産業は、大量生産・大量消費、大量廃棄により、製造にかかる資源やエネルギー使用の増加、ライフサイクルの短命化などから環境負荷が非常に大きい産業と指摘されるようになり、国際的な課題となっています。そして、衣服の生産から着用、廃棄に至るまで環境負荷を考慮したサステナブルなファッションへの取り組みは、近年急速に拡がっています。そこで、ゆめタウンでは不要になった衣料品を回収し、素材へと再生、新しい服を作る"服の「MUDA ZERO」プロジェクト"を定期的に実施しています。
店頭で年に複数回不要になった衣料品を回収し、「MUDA ZERO」プロジェクトを通じて作られた新しい服を販売しています。
プロジェクトの流れ
店頭での回収の様子